フランスで3人目のマタニティ 〜22週目性別判明〜
3人目のマタニティー生活も折り返しを迎え残すところ半分。
先週の火曜日にエコグラフィーに行って来ました。
2ヶ月ぶりに赤ちゃんの様子が見れる、何より性別も判明する今回のエコグラフィー。(L’échographie morphologiqueと呼ばれています)
夏休み中ずっと友達や人からいつ性別がわかるの?と訊かれ、女の子2人のあとはやっぱり男の子を望んでいるのだろうという目で見守られていたので若干プレッシャーでした。
今回は娘2人を預ける手はずが取れなかったので夫に見てもらい、私1人で行ってきました。
待合室で待っているうちに、なぜか呼吸が苦しいほど心臓がドキドキしてきました。こんなに性別が分かることが怖い?!と自分でもびっくり。
大学入試の合格発表並の緊張感じゃないのと思いました。
3人目の性別は?
テキパキした感じの女医さんで、性別知りたいですか?と最初に訊かれ、ハイと答えました。
赤ちゃんは逆子でなかなかお股付近を見せてくれなかったので、一旦性別は最後にしましょうと脳や内臓、背骨、手足など確認しました。この女医さん、時間に追われているからかすごくテキパキ、速い。
なかなか見えにくいポジションだったらしく、最後の最後にお股を見せてくれ、
「C’est une petite fille〜(女の子です〜)」
とのことでした!
先生がすごく速く見るので画面が次々切り替わり、確かにお股に何もない(ちんちんみたいなのはなかった)のは見えたのですが、感慨というのが感じられず。
びっくりしているような安心しているような自分がいました。
逆子ということで、心臓の確認はできたものの計測できないので再来週また来てくださいと言われ、短期間に2回エコグラフィーとはまさかの展開でしたが、こういうこともあるんですね。3人目にして逆子も初めてです。
女の子だったんだね
性別がわからなかった今までは「赤ちゃん」として大事に思ってきてはいたのですが、こうして「女の子だったんだね」と話しかけてみたら急に現実味と親近感が湧き、改めて愛しさが増しました。そっか、あなたは女の子だったんだね。
家に帰り、真っ先に長女が「男の子?女の子だった?」と駆け寄って来ました。
学校でも今日性別が分かるんだってと話していたほど。5歳半にもなるとこんなにしっかりして新しいきょうだいというものを受け入れられるものなんですね。
女の子だよー!と言うとキャーと嬉しそう。夫も満面の笑顔。次女も笑っています。3人姉妹か〜という喜びにあふれていました。
男女両方の性別がいないと幸せじゃない?
世間では、一家に男女両方の子供がいる方が望ましいと言う考えが根付いていると思います。日本でもフランスでもアメリカでも、どこでもです。(インドや中東一部のアジアの国では男の子が良いとされていますがそれはまた別の話)
日本では子供が男女いる家族を勝ち組とか言う人もいます。理想やこうあるべきという形だけが先行して優劣つけるなんてすさまじいです。男女いれば幸せで、男女いなかったら残念?
こんな浅はかな考えなんて少しでも意識するのはバカバカしいのは分かっているのですが、それでも私たちはそんなスタンダードにさらされているのも事実です。
3年前、次女が生まれてすぐ、長女の学校の校長先生におめでとう男の子?女の子?と訊かれた時、女の子ですと答えたら「あ〜もう一度やり直しだ!」と言われたことがあります。
男の子じゃないから、もう1人ということらしいです。本人はジョークっぽく面白いと思ったから言ったのは分かったけれど、私には引っかかりました。
今回3人目は、性別よりも3人も夫との間に子供が授かれるなんて幸せだという気持ちが大きかったです。もちろん、男の子だったら男の子のことも知れるし面白そうだなとは思っていました。
周りの人からは決まったように男の子だといいね?と訊かれていました。
訊かれるたび、ああこの人も男女両方いるべき(または一家に男の子がいるべき)という考えなんだなと私の中で少しがっかりするような気持ちになりました。
私が一番嫌なのはそういうスタンダードに勝手に当てはめられること。やっぱり男の子も欲しいんでしょ?と決めつけられること。3人目を考えたのは男の子だったら?という願いがあったんでしょう?という憶測。そして仕舞いには勝手にかわいそうと思われること。
性別に期待すること
上記のように、男女の子供を望むのが世間のスタンダードだとすると、片方の性別の子供しかいない家族はある種の同情で見られるのでしょうか。
世間の目を気にして、世間の思う通りの性別を期待するのがスタンダードなのでしょうか。
性別判明して少なからずがっかりすることがあるのは実はとても多いことらしいです。フランスでも、性別判明でがっかりした時の乗り越え方!というような記事が書かれています。
がっかりすること自体は悪ではない。なぜか想像していた性別というのがあった場合、違ったら少なからずショックに思うのは当たり前です。多くの母親ががっかりしてしまったことに罪悪感を持ち自分を責めるけど、自然のことなので気持ちは吐き出した方がいい。でもその後気持ちを切り替えて妊娠を続けて行くのが健全です。そして、子供の性別に期待を持つ裏側には、自身の親との関係や兄弟構成が影響していることがあるので、見つめ直すのも大事だそうです。
最後に
実は、性別判明してから心が揺さぶられ、少しだけ泣きました。
正直に言えば、想像していました。男の子。
夫が本当にすごくいい父親なので、夫と息子の関係というのもさぞ素晴らしいだろうなあと想像していたのでした。見てみたかったんです。
その反面、いざ男の子だとしたら不安もありました。男の子、どう育てる?!
長女と次女にとっては次の子も女の子の方がいいんじゃないかなあ〜とも思っていたのでした。その方が自然な気がしていました。
そして性別が判明した今、この想像上の男の子にはもう出会えないんだ、と思ったら涙が出ました。人生で息子というものは得られなかったんだと思ったら、寂しくなりました。
子供が欲しくても授かれない人がいるのも知っています。健康なら性別なんて関係ないというのも全く賛成です。
ただ、決定的な・絶対的な事実に立ち向かうには少し時間が必要でした。
夫は私が息子というものを想像していたのを知っていたので、その気持ちを受け止めてくれました。でも夫は、「最初から性別は全く気にしていないけど、3人姉妹なんて幸運すぎる」と心から言っています。そもそも3人の子供を持てることがすごく嬉しくて誇りに思う、と。
そして、一瞬でも男の子が欲しいと思ったことはないから僕は全くがっかりしていないからねとも。
夫はモダンな考えの人だと思います。世間の目や世間の価値観なんてバカバカしい・これからはそんなのがなくなる世界にしていかないといけないよねと話しました。男の子が一家に一人はいるべき、男女の子供がいるのが理想などという考えを本当に信じている人がいれば、その人の人間としての浅さが浮き彫りになるだけだとのこと。僕たちは親として、そういうレベルを越えた人間であることを子供達に見せていくべきだと。
我が家に来てくれたのは2人の女の子でした。なるべくしてそうなって、かけがえのない2人にこの人生で出会えて、本当に幸せ以外の何ものでもありません。この2人がこの2人でよかったという気持ち以外ないんだと知りました。
そして、3人目の女の子に対しても、今全く同じ気持ちです。この子がこの子でよかった。
家族みんなが待ち望んでいる大事な大事な子。会えるのがとても楽しみです。
最後に、アメリカの姉妹を育てているママのブログが素敵だったので紹介します。
私の3番目の大切な娘へ。
あなたを最初に胸に抱いた時から私はあなたを愛している。3番目の女の子を授かっていると知った時、私の心は幸せで溢れた。性別なんて全く関係なかった。あなたに出会えたことは、上のお姉ちゃんたちと同じように、奇跡だった。
あなたがどんなに特別で、どんなにかけがえのない存在で私たちを幸せにしてくれるか忘れないで。出会えて本当に感謝している。
Nagisaさん
- October 19, 20193人目の妊娠おめでとうございます!
私も今年6月に3人目を出産しました。上2人を見ながらのマタニティライフはゆっくりしてられないと思いますが、できるだけ身体を休めてくださいね。
周りの人からの性別のあれこれ、よくわかります。うちは上が男の子2人なので、妊娠中は女の子だといいねーと言われ続け、いざ女の子を出産したら何故か男の子2人いたら次も男の子という固定観念があるようで、赤ちゃんにピンクの洋服着せてるのに「元気な男の子ね!」と言われたり。。失礼な!笑
他人はいい加減です。本当に。ご主人の言う通り性別は関係ないですし、生まれたら「上2人にとってこの子じゃないとダメなんだなぁ」と思うくらい可愛くて仕方なくなります。妊娠後期、出産、産後しばらくは大変だと思いますが、体調に気をつけてのんびり気楽に過ごしてくださいね。また時々ブログ拝見させてもらいます〜^ ^
Tomomiさん
返事が遅れてすみません!コメントを今読みました。ありがとうございます。そして3番目のお子さまおめでとうございます。
この記事を書いた後、「自分は偽善者だ、やっぱりこだわっているのは自分だ」と思いました。他人や世間一般の価値観もそうだけれど、結局性別に一番こだわっているのは私自身だと思います。
姉妹との日々は本当に楽しくて、私は女の子のママになれて実はすごくラッキーなのではないかと心から思うのですが、この二人に男の子のきょうだいを迎える日を想像していた自分を思い出すとまだ胸が痛くなる時があります。想像していた自分がいけないのですが。
わが家の3番目の子は意味があって私たちのところに来てくれ、女の子であることに意味がある。というのはわかっているのですが、今でもTomomiさんのように男女両方の子供に恵まれた人たちをうらやましく思ってしまいます。これが今の私の正直な気持ちです。
でも3番目の子が誕生したら全てに納得がいくことも分かっています。こだわりを捨てたもっと素敵な人間になれるのはこの子のおかげだったのだと、今から楽しみにしています。
3人の育児、がんばってください☆
- November 15, 2019Nagisa さん
- November 18, 2019自分に正直になることはすごく良いことだと思います。子供の事に限らず皆夢を描いて時には人を羨ましく思うものです。でもNagisaさんはもうおわかりのように、案ずるより産むがやすし、過ぎてみたら全てに意味があるとわかります。
私は2人目の時にNagisaさんと同じく性別にこだわりました。女の子を望んだ、というより勝手に女の子だと思ってました。男の子だと言われた時には「あれ、おかしいな?」みたいな。笑
なので3人目は皆私が女の子を望んで頑張っているように思われましたが、不思議と性別へのこだわりは消えていました。それよりもハンディキャップのない元気な子が無事生まれてきてくれるよう、ただ願っていました。
女の子が生まれて嬉しいのは確かです。でも女の子だから良かったのではなく、我が家族を選んでここに生まれてきてくれた、この子に感謝する気持ちを大切にしたいと思っています。
生まれて3人育児が始まったらマラソンです。頑張ってくださいね!また記事楽しみにしています!
Tomomiさん
ありがとうございます。Tomomiさんの言葉嬉しかったです。
最近女の子三人のママとか男の子三人のママに出会い、みんなとても素敵でとびきり楽しそうで、なんてスペシャルなんだろうと思いました。彼女たちにもこだわりがあったのかもしれないし全くなかったかもしれないけれど、今はそんなのは微塵も感じられず、ただ愛する子供たちを慈しんで人生を楽しんでいるのでした。
3人育児はマラソンですか…やっぱり。覚悟しなきゃ。
- November 18, 2019お互い楽しく子育てしていきましょうね。
いつもありがとうございます。