尿路感染症に5歳と2歳がかかりました 〜Infection urinaire〜
11月に入り、長女と次女が次々と尿路感染症(Infection urinaire/cystite)にかかってしまいました。
普通は伝染する病気ではないのに、二人とも同時期に発症です。
長女の場合は40度を超えた高熱だったので腎盂炎(Pyélonéphrite)だったと思います。
今回は発見するのが遅くなったり、ひやっとする状況が度々ありとても不安で心配でついには母親である私が大泣きするというほどだったので、もし女の子のママでフランスで尿路感染症にかかってしまった時に参考になればと、一連の経緯を記録することにしました。
長女(5歳10ヶ月)の症状
11月8日金曜日。
ようやく1週間が終わった金曜日の夜。
いつもより顔色が悪く食欲もないので疲れているのかな?ついにガストロかな?という症状がはじまりでした。
お腹痛い?と聞くと腰が痛いと言いました。
夜寝る頃には少し熱っぽいので風邪かなと思いました。
一晩経過。翌日から熱が上がり解熱剤を使う。
週末ゆっくりしてれば治るだろうと思ったのですがほとんどベッドで過ごして治らなかったので月、火と学校休ませる。熱は解熱剤を使うと下がるけど、薬が6時間で切れると上がる。
それでも熱だけなのでわざわざ町のかかりつけ医に行くのも、どうせ解熱剤処方されるだけだろうと家で様子を見ていました。
11月14日木曜日。
いよいよ40度近い熱が出るようになりおかしいとかかりつけ医へ。
尿路感染症の診断ですぐ抗生物質を処方されました。
この時、長女の過去のカルテで尿路感染症をやった時に効いた抗生物質Orokenで大丈夫だろうとラボでの尿検査はせず。
尿路感染症だったの?!とすごくショックでした。
おしっこする時に痛いというわけでもなかったし、気づかず数日間も放っておいて可哀想な思いをさせてしまいました。結構な高熱だったので10日間の処方ですと言われました。つまり長女は腎臓の炎症まで到達してしまった腎盂腎炎という重い症状だったわけです。
長女は尿路感染症には3歳の時二回、4歳で一回かかっているので、かかりつけの先生に腎臓の形成に問題があるかもしれないから落ち着いたらエコー検査をしてくださいと言われました。
木曜日の夜から抗生物質を飲み始めたのですが、思ったより即効力がなく、なかなか熱が下がらない。ぐったりしている。心配で先生に電話したら効き出すのに24時間ぐらいかかるのですが土曜の昼になっても落ち着かなかったら救急に行ってくださいと言われました。(そこで入院、点滴になるそう。)
11月16日土曜日。
朝起きたら顔色も良く熱も下がっていました。明らかに元気回復したのがわかり、ホッとしました。この週末は家でも遊んだり絵を描いたりできるようになって、長女らしさを取り戻しました。
11月18日月曜日から学校にも行き始めました。
【尿路感染症のサイン】
⑴熱が出る。熱以外の症状が無い。
⑵腰やお腹が痛い。
⑶頻尿。トイレに間に合わなくなり失敗が多発する。
⑷おしっこの匂いが強い。
今回のように熱しか症状がない場合、すぐ尿路感染症を疑うべきだと知りました。
少し前、長女はなぜかトイレに間に合わず失敗してしまうということが何回かあり、どうしたの?!と怒ってしまったりしていました(TT)
洗濯の時おしっこの匂いが強いのも気になっていました。
【尿路感染症にかかったかなと思ったら】
①自宅で判断できるテストがあると安心
長女が尿路感染症を繰り返すので、かかりつけの先生は、Uritestという自宅でおしっこをかけて判断できるリトマス紙のようなテストを常備しておくことを勧めてくれました。
自費なのですが、25枚入っていて約20ユーロ。
ラボで行う培養検査(antibiogramme)という菌がわかる検査ではないですが、白血球(leucocytes)と蛋白(proteines)がすぐ見えるので尿路感染症かどうかが分かるのです。
②自宅にラボに提出できる尿検査容器が常備してあると便利
ラボや診療所で先生に聞くとくれます。ラボや診療所に行って尿を採取するより自宅であらかじめとっておくと時間短縮になります。
尿路感染症の検査用容器には白い粉(ホウ酸)が入っています。
次女(2歳9ヶ月)の症状
長女が1週間学校を休んだ間、次女は元気に毎日学校に行っていました。
しかし、トイレトレーニングも終わったはずなのに最近また失敗してしまうのが続きました。どうしたんだろう?と思いきや、長女の時を思い出し尿路感染症?とすぐ疑うことができました。
案の定すぐ熱が出ました。
11月20日水曜日。
すぐ病院へ。
尿路感染症の診断。
先生もびっくりしていました。普通感染る病気ではないので偶然というか。
素早く病院にかかったので長女の時のように高熱にならずに済んだので助かりました。
今回はラボでも尿検査を行うようにと指示されました。培養検査(antibiogramme)と言い、どの抗生物質が効くか分かるそうです。
培養検査には48時間かかるらしく、よって「とりあえず効きそうな」抗生物質を処方され2日それを飲ませました。長女と同じOrokenでした。
2日後ラボの検査結果を見た先生が出してくれた処方箋を持ってまた別の抗生物質Bactrimを求めに薬局へ。
本当にこの一連の流れに時間がかかる、かかる。
診療所とラボと薬局がそれぞれ離れているので車であちこち走ることになります。高熱がある子供を連れてこの移動は正直キツイです。
長女の尿路感染症・再発
こうして抗生物質は飲み続けているものの毎日学校に行った2週間。
寒い日もあったのでいつも以上に厚着させたり、とにかくトイレを我慢しないよう学校でも行きなさいと言い聞かせ。今日も学校でトイレちゃんと行けたよ、と健気に毎日教えてくれていました。
意識して水も飲むようにしていました。
何より、12月初旬に私たち夫婦の結婚10周年記念としてディズニーランドパリに行くという楽しい計画があるので、どうにか元気で実現したいという思いがありました。
それが先週末(おととい)、また金曜日に体調が悪くなった長女。
学校に迎えに行った時から顔色が悪く、すごく疲れている様子でした。
あんなに注意してたのにどうして?と娘も私も悲しかったです。
夜寝る前には38、5度を超える熱だったので解熱剤を飲ませ寝せました。
夜間に40度近くなったのでとても怖かったです。
また熱だけなのでもしかしてまた尿路感染症?と信じられない。
11月30日土曜日。
朝、解熱剤が切れる頃また熱が上がってきました。
お水が飲みたいと私を呼んだ直後ふらふらと立って嘔吐してしまいました。
黄緑色の液体で、こんなの見たことない!これはまずいとすぐ救急に行くことに。
クリニックの救急がいいと人から聞いていたのでクリニックに電話すると、救急はないから午後一で診察予約してくださいと言うのでその通り予約。
救急ないって?午後か、ともどかしく思いつつも娘の症状も落ち着いているのでこの判断でした。公立病院の救急は避けたいと思ったからでした。
嘔吐すぐに水が飲みたいと言うので迷ったけれどすごく喉が渇いているので与えました。
その後嘔吐することもなく少し経ってからりんごも食べたいと言うので与えました。ガストロのようではないのでやっぱり腎臓の炎症なんだ、かわいそうに治ってなかったんだと思うと涙がでました。
ディズニーランドに行けますようにって神様にお祈りした、と言った娘。
切なくて大泣きです。
午後、夫と長女がクリニックに行きました。あらかじめ自宅で尿を取ってすぐ検査できるように持って行きました。
それからが大変でした。
クリニックで診察までたどり着いたものの「ここで尿検査はできないからラボに行って」と言われ、ラボに尿を出した後結果がでるまで48時間かかると言われたそう。その後結局公立の救急へ行ったそうで、そこで信じられないほどの人の列!
受付に聞いても小児科だから待つしかないと言われたそうで「帰る!」と夫から電話。
「帰っちゃダメだろ。薬をもらわないと入院だよ?やるべきことをやって!」と怒鳴る私。電話を切って大泣き。
でも去年11月長女が尿路感染症をやった時、日曜日だったけど公立の救急の隣に休日診療所(médecin de garde)があったじゃないか。
そこで尿検査もしてもらえてすぐ隣の薬局(pharmacie de garde)で抗生物質ももらった。その時も夫だったじゃないか!なぜ覚えていない?
「救急じゃなくてその隣の診療所に行って」とすぐ電話。
その後そこの診療所ではわずか4人ぐらい待っているだけだったと、すぐ診察してもらえました。
ここでも、ラボはないのでどの抗生物質が効くのかという培養検査はできないけれど、応急処置の抗生物質を処方してもらったのでした。OrokenではなくAmoxicillineという違う抗生物質でした。
月曜日に検査結果が出るはずだから必ずかかりつけ医に診てもらうこと、ということでした。
救急の受付の人、どうして隣の診療所を案内してくれなかったんだろう?
わざと待たせて苦しめっていうことだよね。
病院で働いている人のサディスティックな人が多いこと。救急医療サービスがよくストをしているけれど、つまり自分たちの労働環境も悪いんだから人々も苦しめ、っていう態度。がっかりしました。
夫いわく隣の休日診療所の先生も、「救急の受付の対応はひどい、こっちを案内するべきだった」と言ったそう。
12月1日日曜日。
長女は夜に抗生物質Amoxicillineを飲むと夜中は熱が上がらず、前回より即効力があるなと思いました。
大分回復してごはんもテーブルで食べれ、よくおしゃべりもしていつもの長女に戻りつつありました。
12月2日月曜日。
かかりつけ医は本日大盛況らしく17時の予約。
次女はも治ってないってことがあるのではと自宅でuritestをしてみるとまだ白血球が出ているので気になったので娘二人とも診てもらいました。
そこで1時間ほど先生に色々訊いて話し、大分安心しました。
今回の長女の尿路感染症再発は、最初の抗生物質orokenが長女には抗体があって効かないタイプだったことが原因。ラボで検査をせず、過去のカルテから効くだろうと判断されたことが原因。
抗生物質orokenで落ち着いたと思われていたが実は完治していなかった。
効かない抗生物質であっても一応熱が下がり効いたように見えるのはなんでなんですか?と訊くと、ある程度は抗菌できて効いているけど、完全に菌を追い払えないからとのことでした。
次女はラボで検査をしたので、どの抗生物質が効くか明確だったため抗生物質自体は合っているが、服用量が少し足りなかった(私のせいです)ので、念のため量を増やして引き続き6日間服用するようにとのことでした。
そして二人とも、抗生物質の治療期間が明けて3日後にラボで尿検査をするようにと言われました。本当に治っているか確かめるためだそうです。
なんと今回は二人とも同じ菌、しかもとても強力な菌にかかってしまいました。同じ抗生物質(薬局のお姉さんに子供用の抗生物質の中でも一番強いと言われました)を服用することに。
長女は尿路感染症によくかかるので心配です。
そして今回も完治しなかったりと腎臓に負担をかけさせてしまいました。
大人の判断ミスのせいで。かわいそうに、ごめんねと泣きました。
夫とも今後はもっと注意して行かなきゃいけないと意識を新たにしました。
長女は3歳の時二回、4歳で一回、そして5歳で二回と尿路感染症にかかっているので、腎臓や膀胱の構造に問題がある場合もあるので、とりあえず今回も治ったらエコー検査をするように強く言われました。
3歳で二回かかった時もエコー検査に行ったのですが、その時の結果は正常でした。
今回のエコーでも異常なしだとしても専門家に一度診察してもらったほうがいいとのこと。
エコー検査以外にウロダイナミクス検査という膀胱と尿道の形態を調べる検査があり、私はできれば尿道にカテーテルを入れるこの検査はさせたくないと思っていますが、専門医とのコンサルタントは必要だと思います。
尿路感染症の原因は?
先生にも聞いたのですが、ばい菌が尿道に入ってしまったからだと。
長女と次女はお風呂に毎日入っていましたが二人を一緒の湯船に入れているから?と訊くとそんなことはないはずと。
母の私の見解だと
①寒くなり水分摂取量が減ったから
②トイレを我慢するから
が大きな原因だと思います。
特に長女は学校のトイレに行くのを避けていて、お昼休みに家に一回帰って来る時家でするようにしています。
でも1日を通して回数が全然足りていない。これは前から心配でした。
次女は学校のトイレでしたよ!と毎日よく報告してくれるので心配していなかったのですが、我慢していたのかな。
尿路感染症の予防法
お風呂は実はお股を湿度の多い状態にしてしまうため、あまり理想的ではないと先生に言われました。シャワーの方がいい、と。
お風呂にするなら泡を立たせないお湯だけのお風呂にすること、ともどこかで読みました。
あとは水分摂取、トイレに行くのを心がける。
抗生物質をとると免疫力が低下する
抗生物質=antibiotiqueは免疫力も弱らせてしまうので、フランスのママンの間でもちょっとできれば避けたいと思われている薬です。
今回長女が最初に尿路感染症になった時夫が薬局に行き、親切な薬剤師さんに色々訊いてずいぶん話し込んだそう。
すごくいいアドバイスをもらえたと計100ユーロ近い買い物をして帰って来ました!
薬剤師さんのおすすめ①プロバイオティクス
抗生物質をとることで免疫力を下げないようプロバイオティクス(probiotique)を一緒に摂取することをすすめられました。
Lactibianeという、4億の乳酸菌入りとビタミンD、5系統の菌(5souchesと書いてあるのですが訳せませんでした)が入っているプロバイオティクス。
子供用に毎朝飲ませています。大人は大人用に錠剤タイプを1日二錠毎日飲んでいます。
確かに、調子がいいというか、安心を得られるのでおすすめです。
ガストロやインフルエンザなどもこのプロバイオティクスを摂り続けていることで免疫力が発揮されてかかりにくいとのこと。
免疫力って実は70%が腸内にあるんだそうです。
乳酸菌とかヤクルトとかも、1日何本飲まないといけないんだ?という計算にはなりますが、絶対体にいいと思います。
いい菌を腸内に保つのは意味がありそうです。
薬剤師さんのおすすめ②ビタミンD
それから毎日摂取するビタミンDも。
ビタミンDは妊娠後期に私も処方されたのですが、これは冬を乗り越えるための量を一気に摂取するタイプだったので、これだと一時期しかビタミンDのピークがないらしく、毎日摂るほうが絶対いいとのことでした。
1日一滴、家族全員毎朝パンの上にのせて摂取しています。
今年の冬はLactibianeやビタミンDのおかげで、心強い。
見えないバリアを張っているような気持ちです。
気休めかもしれないけれど、やることはやっているという気持ちがあるのでガストロやら恐れなくなり外出や色々なことも積極的にできて、とても精神衛生上にいいです。
今回の尿路感染症は夫婦共々心配と不安と怒り、ストレスで大変でした。
でも、一番かわいそうだったのは長女。大人の判断ミスでわいそうな目に合わせてしまいました。これからは教訓を生かして、すぐ病院に行くことを意識しようと思います。
先生には抗生物質を飲んでさえいれば、ディズニーランドに行けますよ、と言われました。
では、いってきます!