フランスでママン 〜日仏バイリンガルの成長記録①〜

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日仏バイリンガルの言語環境で育つ娘。言語発達がなかなか興味深いです。

私は両親とも日本人だったので日本語で育ちましたが、
中学生時代オーストラリアに住み、いわゆるバイリンガルになりました。
大人になってからも夫とは毎日英語をしゃべっていて
フランスに来てからは第三ヶ国語のフランス語を習得しました。
(紆余曲折を経てトリリンガルと言っても良いレベルになりました)
というわけでママである私自身も、三種の言語を操るという奇妙な感覚・楽しさをはじめ、混乱や葛藤など大変な部分もよく知っています。

しかし、今ではマルチリンガルのママンも少なくないですよね。
特にフランスでは両親の国籍が違うケースが日本より多いのでは。陸続きの地理や移民という歴史などの要因がありますからね。

保育園の先生をはじめ、友人や色々な人にに必ず言われることは

両親が各々の母国語でこどもに話しかけること

です。

とても信頼できるアドバイスだと思っています。

しかし、ある時期は、本当に日本語が必要かどうか悩みました。
むしろ英語が得意になった方が将来のためではないか?という思いが消えませんでした。
それでもやはり、日本人の血を引き継いでいる娘自身の物語を、つないであげるべきだと思いました。

そんな中、9月幼稚園入園に備えて、とりあえずフランス語が分かるようにしておかないとという焦りから、
ある時期、私もほぼ100%娘にフランス語で話しかけていました。
すると、だんだん、あれ、今度は娘が日本語全然分からなくなってしまうぞとモヤモヤし始め、
決してパーフェクトではないフランス語を話す自分自身にも嫌気がさして
ママである私が混乱していました。
さらに、急いだり疲れたりしている時は、つい口に出やすい英語で娘にも話しかけてしまうことがありました。

すると、娘もイライラして、実はとても混乱させていたのがわかりました。

結局、ママの母国語が【本当の声】であり、たとえ何ヶ国語操れたとしても
こどもはママの本当の声が聞きたいのだと思います。

保育園でもだいぶ荒れてしまい、(最初は保育園が本当に嫌なんだなとしか思えなかったのですが)
この荒れようはなんだと考えて初めて気がついたわけです。
園長先生とお話しする機会ももらいました。
そこで、家庭では2言語まで というアドバイスもいただきました。
英語は夫婦間でも話さないようにとのこと。

私も、【本当の声】を目指すことだけを考え、できるだけ日本語で話し、
フランス語を使う時は直後に日本語でも繰り返すことにしました。
すると、状況がとてもすっきりしました。
心に従うというシンプルなことが時にとても難しいので、
こうして娘の成長を通して気がつかされます。

 

おしゃべりが始まったのは2歳からだった

正確には2歳になる2ヶ月前ぐらいでした。
人の話す言葉を自分から繰り返すようになりました。
絵本を読んであげている時も、聞いている言葉を積極的に発音するようになり、
言葉に興味が出ていることがわかり楽しくなってきました。

興味深いのは、ずいぶん昔に、私が一回ぐらいしか口にしなかった単語をも覚えていることでした(日本語もフランス語も)。
記憶の引き出しにしまっていたんでしょうね。
そんな言葉知っていたんだね?という驚きがたまにあります。
本当に脳の発達スピードがすごいとはこういうことを言うんだとしみじみです。

2歳で本を読むのがますます好きになり、今では自分で声を出し架空の言葉で読んでいます。

 

2歳3ヶ月でちゃんと文を話せるように

言葉を繰り返し発音する精度も格段に上がり、ほぼ聞いた音を正確に言えるようになっただけでなく
文章も話せるようになりました。
例)
《フランス語》
C’est 〇〇(娘の名前)qui fait! (〇〇がやるの!)
C’est à 〇〇, ça! (それは〇〇のものだよ!)
Il est où, 〇〇? (〇〇はどこ?)
Je veux 〇〇 (〇〇が欲しい)
Tu veux 〇〇? (〇〇が欲しい?)
J’ai faim/sommeil. (おなかすいた/眠たい)
J’ai mal au 〇〇. (〇〇が痛い)
C’est beau. (きれいだね)

まだまだありますがこのぐらいにします。

《日本語》
おいしい
かわいい
あぶない
いたいいたい
きれい
きたない
読もう?

私が日本語で話しても全て理解しますが、娘本人はあまり話しません。つまり文章はほぼフランス語しか話せません。
日本語のバランスが取り戻せるように意識していきたいと思います。

あいさつ

Bonjour
Bonne nuit
Au revoir
S’il te plaît
Merci
おはよう
おやすみ
バイバイ
いただきます
ごちそうさま
ごめんね
どうぞ

ありがとうがまだです!

色、数字

フランス語で1〜7まで
日本語では1〜4ぐらい

赤、青、黒、ピンク、白
rouge, bleu, noir, rose,
jaune, blanc, orange, vert, violet

色を使って説明することもできます。
例)
Papa a des yeux bleus. (パパは青い目をしている)
Mama a des yeux noirs. (ママは黒い目だね)

Une voiture jaune. (黄色い車)

私がママン1年目の時、フランスの童謡をがんばって覚えたので娘も一通り色々歌えます。
日本の歌も好きですが娘が歌えるのは「ずいずいずっころばし」「かえるの歌」ぐらいですかね。

Disneyのアニメもフランス語で観るので、その歌もいくつか好きで歌っています。’Mulan’など。

 

一つだけトリリンガルで話せることがありました!

Je t’aime/だい好き/I love you

です。

これを言われると涙が出ます。

 

 

娘が1歳半ぐらいまでは細かく成長記録をメモしていました。
言葉の発達に限らず、できるようになったことや食生活など気がついたことは何でも。
しかし、成長のスピードに追いつかなくなり、メモしきれなくなりいつの間にか記録が途絶えてしまいました。

でも、メモをしない方が実は後になっても思い出せるような気がしています。
どこかで読んだのですが、メモする行為は実は、脳がメモしたことで安心して記憶が消されちゃうそうです。
写真でも同じだそうで、写真に撮らなかった瞬間のことの方が覚えていられるそうです。

いつかこの記事を読んで懐かしく思う日が来るでしょうか。

 

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